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問いを大切にする研修の話

最近の研修で、
あらためて感じていることがあります。

 

それは、人は「答え」を聞いたときよりも、

「問い」に出会ったときのほうが、

表情が大きく変わるということです。

 

目を見開いたり、

少し怪訝な表情を浮かべたり、

天を仰いだり、

目を閉じて考え込んだり。

 

違和感や刺激をきっかけに、

思考のスイッチが入る瞬間があります。

ご本人は気づいていないかもしれませんが、その変化はとても印象的です。

 

研修の場では、

「どうすればよいか」「正解は何か」と、

受講者から講師へ問いが投げかけられることが少なくありません。

もちろん、その背景には、成果や責任を背負っている現実があります。

 

ただ、環境変化の激しい今、

あらかじめ用意された答えだけで対応できる場面は、確実に減ってきているように思います。

戦後の高度成長期とは、状況が大きく異なっています。

 

私が研修で大切にしているのは、

答えを示すことよりも、

問いを共有することです。

 

人が本当に動き出すのは、

自分自身で何かに気づいた瞬間だからです。

 

受講者から問いが投げかけられたとき、

「では、皆さんはどう考えますか?」と問い返すことがあります。

たとえ私の中に考えがあったとしても、です。

 

一方で、行動の前には不安や迷いもあります。

失敗したらどうしよう、周囲に影響はないだろうか。

 

特に責任ある立場の人ほど、慎重になるのは自然なことです。

物事を俯瞰し、取捨選択し、「決める」経験を重ねることが、

気づきの質を高めていくのだと思います。

 

だからこそ研修では、

「すぐに動く」ことよりも、

安心して考えられる場」をつくることを意識しています。

 

OFF-JTの研修は、日常業務とは切り離して考えることができます。

試行錯誤や失敗があっても、それが直接業務の結果に影響することはありません。

 

明確な目標に向かって進む成長もあれば、

目の前の役割に丁寧に向き合いながら力を蓄える成長もあります。

 

どちらが正しいかではなく、

自分なりに考え抜き、納得して進むことが、

結果として組織の力につながると信じています。

 

答えを与えるのではなく、問いを手渡す。

そして、考える姿勢を支え、手伝う。

 

そんな関わり方が、これからの人材開発を通じた組織力強化に、

ますます大切になる気がしています。

 

さて、皆さんはご自身の部署や役割の中で、

最近どんな「問い」を大切にしているでしょうか。

 

え? 私ですか。

「還暦を超えた今、自分はどんな働き方を大切にしたいのか?」

そんな問いと向き合っています。

 

  • 2026/01/30
  • コンサルティング
  • 投稿者:講師 河野 貴史