「暑熱順化」は熱中症予防のカギ
暑い日に心配になるのが熱中症です。
今まで熱中症対策には日差しを避けて水分と塩分をとる、
くらいしか頭になかったので・・
皆さまご存じのものもあるかと思いますが
熱中症の原因と対策をあらためてまとめてみました。
■熱中症の主な原因と対策
まず、熱中症の主な原因には下記の4つがあげられるようです。
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①気温・湿度が高い
②風がない/換気されていない
③水分・塩分補給が不十分
④睡眠不足や体調不良
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それぞれに対しては、下記のような対応が必要になります。
①気温・湿度が高い
-室温は 28℃以下 を目安に冷房を活用
-直射日光を避ける(すだれ・遮光カーテン・帽子・日傘・UVカット衣類 等)
-無理をせず日陰での休憩をとる
-ネッククーラー・冷感スカーフ・冷却スプレーなどで体温を下げる
②風がない/換気されていない
-扇風機+エアコンの併用で空気循環
-うちわ・携帯用扇風機の利用
③水分・塩分補給が不十分
-のどが渇く前に飲む(1時間に1回が目安)
-水だけでなく、経口補水液・スポーツドリンク・塩タブレットなどを併用
④睡眠不足や体調不良
-充分な睡眠と栄養をしっかりとる。
これらは猛暑日当日に有効な対応です。
■「暑熱順化」は熱中症予防のカギ
そして、そもそも暑さに強い体をつくるには「暑熱順化」が
熱中症予防のポイントになるようです。
暑熱順化とは?
暑熱順化とは、高温環境に繰り返しさらされることで、
体が暑さに強くなる反応。
少しずつ汗をかく習慣をつけることで、体が暑さに強くなります。
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・発汗が早く・効率的になる(体温を素早く冷却できる)
・汗の中の塩分量が減る(電解質の損失が抑えられる)
・血流量の調整がスムーズになる (皮膚表面の放熱を効率化)
・心拍数の上昇が抑えられる (体への負担が軽減)
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暑熱順化のための実践方法としては、例えば下記のような内容を、
日々の習慣とすることが有効です。(無理なく安全に)
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・ウォーキング・軽い運動
20〜30分、汗ばむ程度 毎日〜2日に1回
・半身浴・サウナ
発汗による適度な刺激 10〜20分程度
・通勤時に1駅分歩く
朝夕の涼しい時間を活用 継続的に実施
・エアコンを控えめに使う
室内で汗をかく工夫 室温27〜28℃目安 など
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一般的に 5~7日程度 の暑さへの継続的な曝露で徐々に体が順化していき、
完全な順化には 1〜2週間程度 が必要とされます。
※ 逆に、数日間暑さから離れると「順化は失われていく」ので、継続的な対策が重要
あまりの暑さで体を動かすこと自体おっくうになりがちです。
しかし日々クーラーの効いた室内で汗もかかずに過ごしていると、
体自体が暑さに弱くなり、いざ外に出た際に熱中症のリスクが高まります。
暑い日にはしっかり熱中症対策を行いつつ、
日々「暑熱順化」で暑さに強い体づくりを平行して行うことで、
猛暑の夏を乗り切っていきたいものです。
なお、私たちが担当する各種研修でも、
夏場は室内での長時間受講となることから、
講師・受講者ともに体調管理が非常に重要です。
特にクーラーの効いた環境でも水分補給は欠かせません。
受講中、とくにディスカッションが多い研修などでは
「のどが渇いた」と感じる前にこまめに水分をとることが大切です。
安全に、集中力を維持して受講頂くことが学びの質にもつながります。
そのために、講師は常に受講者の状況に気を配り、適宜休憩をはさみながら
研修を進めております。
まだまだ暑い日が続きそうですが、講師・スタッフも暑さにも負けず、
万全の体制で皆さまをお迎えしてまいります!
- 2025/07/29
- スタッフブログ
- 投稿者:アソシエイツ室 鈴木