交渉は様々な研究が進められており、いくつかの切り口から交渉を説明することができます。ここでご紹介するのは交渉の二重考慮モデルです。これは、交渉の性質を“自分の利益重視度合”と“相手の利益重視度合”との重視バランスから整理したものです。
例えば、自分の利益を重視したいと考え、相手の利益を軽視する場合は、右下の「競争・強行型」のスタンスで交渉に臨むことになります。逆に、自分の利益は度返しして、相手の利益を重視する場合には、順応・服従型の交渉スタンスで臨むことになります。原則立脚型交渉で大切なことは、相手の利益も自分の利益も重視するという「協調・問題解決型」から交渉を開始することなのです。
しかし、実際にはこれがなかなか難しいですよね。理由は簡単です、人間には感情があるからに他なりません。怖いと恐怖を感じることで人間は強行や服従のスタンスをとります。強行や服従を避けるために、妥協をするという手段もあります。また、何をやっても駄目だと思えば人は交渉自体から回避します。これは私たちが普段の生活でとる選択肢であり交渉スタンスなのです。