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研修にも影響を及ぼし始めた若手の携帯依存症

この10年間、民間、自治体で100日をスマホを見るビジネスマン超える研修を
毎年行っていますが、年々研修の中で(悪い意味で)
変化していると感じることがあります。

受講者の
「携帯依存症」、いや今や
「スマホ依存症」
といったほうが正確でしょう。

「携帯はカバンの中にお仕舞いください」

事前に事務局がこう言うまで、例えば20人の若手研修では、最低でも5-6人は
机の上にスマホを出したままにしています。多い企業では、10人以上が出していました。

もはや「集団スマホ依存症」ですね。

そして、事あることに、スマホを
“チラッ”
“チラッ”
とチェックします。

何をやっているかと言うと、
・メールのチェック
・研修に関連すること、そうでないことをネットで調べ始める
という感じです。

スマホを操作し始めるタイミングとしては次の3つがほとんです。

【A】研修の講師の講義中

【B】ディスカッションが時間内で早めに終わった時

【C】休憩時間(休憩時間なのでルール的には問題ありませが・・・スマホにくぎづけといった感じです)

3つとも私の考えでは「NG」です。その理由を以下に記します。

【A】
一方通行ではなく、受講者とインタラクティブに行う、当社のような研修スタイルの場合、
講師が話している途中で受講者が携帯を触り始めるのが目に入ると、集中力を欠いて
話す内容が飛んでしまうことがあります。

また、当社の講師は「話の構造、言葉の選び、受講者の反応、理解度の推察、
間の取り方、次のスライドへのつなぎ方」に、1秒単位で頭を回転させながら
進めているため、いったん集中が切れると、繋ぎ戻すまでのタイムラグが発生します。

【B】
せっかく集まったメンバーですので、色々な部署のメンバーともっと深く議論したり、
仕事の情報交換をしたりに活用すべきでしょう。

【C】
休憩時間なので制限はありませんが、いろんな部署のメンバーが集まる機会で、
せっかく「2次情報を取得できるチャンス」なのに、わざわざスマホで「3次情報」に
アクセスするというのは勿体ないと感じます。

対面でのコミュニケーションが得意ではないので、
「休憩時間にスマホに逃げる」
という方が多いように感じます。これも若手に傾向が多いようです。

時代の流れですので、その流れを否定も批判もするつもりは
ありませんが、少なくとも、便利に使うべきITに我々人間が、
振り回されてしまうのは、望む姿ではないことは明らかでしょう。

ITに使われるのではなく、ITを上手く使う側になってほしいものです。

それにしても、常に何かに追われていて、可哀そうな時代だとも思います・・・

余談ですが、私が20代前半の頃は、まだ1人1台の携帯がなかったので、
外回りに出て、休憩をしたい時、営業車を河川敷に停めて昼寝してれば
誰からも追われることはありませんでした・・・

※尚、上記の【A】ケースについては、銀行などの金融機関や
自治体では厳しく指導されているので、研修中にスマホを見るという
ことは発生しません。

  • 2018/10/17
  • 社長コラム
  • 投稿者:葛西 伸一